こんにちはkotohaです。今日は夏になると思い出す、ホームステイに来たデビットの話をしたいと思います。
私が小学校5年生の時、家にオーストラリアから、デビットと言うおじさん(当時27歳ぐらいだったと思う)が来た。おじさんとは失礼だが、小学生の私からすれば、れっきとしたおじさん。
知り合いから頼まれた父が、母にも誰にも相談する事もなく勝手に来たデビット・・・。そして外国人との初めて生活。デビットは、とても良い人でした。
自営業をしている両親に変わり、私とよく遊んでくれた。二人で、市民プールに行ったり、一緒に日本語の勉強をしたり。
デビットはベジタリアン。私の知っている(テレビで見た)外国人って、コーラを片手にポテトチップス食べてるイメージだったけど、デビットはほぼ野菜を食べていた。毎朝、パンに黒いジャムみたいなのを塗って食べてたけれど、一度それを食べさせて貰ったが、人間が食べるもんじゃ無いと思った。不味すぎた。
最近テレビで見たけれど、その黒いジャムのような物は、ベジマイトとか言う発酵食品らしいけど、日本で言う納豆みたいなもんなのかな〜。オーストラリアの方には、申し訳ないけど、本当に不味い。
そして、デビットはなかなかの神経質。とても綺麗好きで、良い所のお坊ちゃん育ち。今思えば、変わった人だったな〜。良い年して彼女とかいなかったのかな〜。なんて思う。でも勉強熱心で、いつも辞書を開いては、日本語の勉強をしていた。可愛いい丸い字で、ひらがなもカタカナも上手に書いていた。
酒も飲まなければ、野菜しか食わない。小学生の私は、外国人さんってこうゆうもんなんだと、勝手に思ってしまっていた。人間なんて色々な人がいるのにね。
そんなデビットと、色々な思い出があるんだけれど、もう昔すぎてそんな色々な思い出も忘れつつある。でも、いまでも覚えているのがカレー事件。
ある日、学校の高原学習でカレーを作ることになった。グループで相談して持ち物を決めたんだけど、私の担当が鍋係。兄弟が多い家にはデカイ鍋があったもんだから、そう決まったんだと思う。
母にその事を伝えてはいたんだけど、デビットは知っていたのか知らなかったのか、鍋を使うという前の日にデビット特製「グリーンカレー」を作っていた。
この「グリーンカレー」何を入れて作ってんだか、本当に緑色。そんで、味はココナッツのよう私が知っているカレーとは程遠い。両親は美味しいって行って食べていたけど、子供達からは不人気だった。
んで、鍋を学校に持って行かなければいけないのに、鍋の中には、不味い「グリーンカレー」。小学生だった私は、何も考えずにその「グリーンカレー」を流しに捨てて、「もうデビットなんで鍋使ってんだよ〜」なんて文句を言いながら、鍋を洗って学校へ持って行ったんだけど・・・。
帰って来て、親にすごく怒られました。せっかくデビットが作ってくれたカレーを捨てて、何を考えているのかと・・・。デビットは、怒っていると言うより、落ち込んでました。相当ショックだったんだろうな〜。カレー捨てられて・・・。その悲しそうな顔がいまでも忘れられない。
本当だったら、他の容器に移して冷蔵庫にでも入れとけばよかったんだろうけど、アホな小学生の私は、そんな事頭にありませんでした。本当にデビットに申し訳ない事したなって今になっても思う。あの「グリーンカレー」すごく手の込んだ料理だったんだろうな〜。なんか一生懸命に、料理をしていたデビットの姿が、思い浮かぶ。
そして、デビットの思い出が、このカレー事件ぐらいしか思い出せない私って・・・。
デビットが、オーストラリアに帰った時も本当に思い出せないけど、涙涙の別れでは、全然なかったね。きっと、私ってデビットにあんまり興味がなかったのかもね。散々遊んで貰ったくせに・・・。嫌なガキンチョだ。
その後、中学の時に父と、デビットに会いにオーストラリアに旅行に行きました。その話は、また次回書きたいと思います。
毎年、クリスマスになると、あの丸っこい可愛い字のカードが届く。それを読むと、デビット元気なんだな〜ってホッコリする。
私が結婚してから、デビットから電話がかかって来た事があった。丁度実家にいたから、電話で話しをしたけれど、デビットはまだ結婚してなかった・・・。私の方が先立ったのね。なんだか、空港関係の仕事をしているって言ってたな〜。頑張れデビット!!
でもそれももう、10年以上も前の事だけど・・・。デビット今でも元気にしてるかな〜。結婚できたかな〜。生きているうちに、もう1度ぐらい会えるのかな〜とか思う今日この頃です。 おしまい。
コメント